企業分析 製薬企業

参謀侍が見た製薬会社の動向と将来性 “協和キリン株式会社”

投稿日:2020年5月30日 更新日:

皆さんビールは好きですか?何の種類が好きですか?今回はキリンビールの話です。

ではなく、製薬会社の協和キリンについて解説していきたいと思います。

親会社はまさにキリンビールで、会社の懇親会では他社のビールを飲めないなんて噂も・・

ではいきましょう。

協和キリン基本情報

 2019年度

売上収益 3,058億円 

営業利益 594億円 

当期利益 671億円

従業員数 5,262人(連結) - 人(単体)

平均年齢 42.8歳 

平均年収 856万円

協和キリンってどんな会社?

キリングループの傘下に属しており、医療用医薬品事業を主体としています。重点カテゴリーを腎・免疫アレルギー・がん・中枢神経に置いています。

国内製薬会社売上ランキングでは10位に位置しており、2019年度国内売上高1865億円、海外売上高1192億円(39%)で構成されています。

2019年4月にグローバルマネジメント体制を再構築し、日本・EMEA・北米・アジア、オセアニアの4地域のマトリクス型で運営しています。

協和キリンの特徴はなに?

2007年にキリンホールディングスによるTOBによって協和発酵工業を買収した。その後キリンファーマとの合併により誕生。2019年にはグローバルでの社名を統一し協和キリンとなっています。

バイオケミカル事業は2019年4月に事業譲渡により連結から外れましたが、将来性への影響は軽微なものと見込まれます。

長年培ったバイオテクノロジーの技術を生かした製品開発に強みを持っており、主力製品の特許切れに際し、製薬業界初のバイオセイムを発売しました。またウルトラジェニクス社の販売網も活用しグローバルでの展開を狙っています。

参謀侍の目:協和キリンの動向と将来性

長年の主力製品の特許切れの影響は今のところ大きな影響は受けていないと思われる。それはバイオ医薬品の特性上、薬価・制度・品質面で医療機関のメリットが少ないことが影響している。本年度の目標売上が先発品、AG(オーソライズド ジェネリック)計340億円としているがここは必ず達成させなければならない。

日本市場における向こう三カ年の動向を研究開発の側面からみると、耐え忍ぶ時期となりそうだ。進行中の開発パイプラインはあるが、その多くがフェーズⅡもしくはフェーズⅢの初期段階にあるためだ。

2020年度第一四半期の結果をみると、国内売上は-48億円である一方で、北米にて62億円の増収となり事業全体としては成長をしている。その結果海外売上比率が36%から44%に引き上げられている。多くの製薬会社が海外売上比率を上げている中で、協和キリンも同様に海外戦略を拡大している。

COVID-19の影響は医療機関への受診、外出抑制があり花粉症治療薬へ一部影響があった程度で軽微な影響とみてとれる。金額にしては数億円だろう。

新しい企業の在り方を探す中で、より全社機能において効率化が求められるだろう。今後の動向も注視していきたい。

参謀侍の紹介>

個人向け営業からキャリアをスタート。その後ヘルスケア業界にキャリアチェンジしMRを10年間経験。メンバーの育成やプロジェクトの運営などを行う。経営知識を生かしヘルスケア企業の分析や将来の動向を独自路線で読み解く。

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