みなさんこんにちは!
お金の探究者ロリー・マシロイです。
本日2020年9月18日に日本銀行から日本人の金融資産の最新情報が発表されました。つまり、日本人がいくら預貯金をしていて、いくら株や投資信託を持っているのかが公開されていると言うことです。最近では私の周りでも資産運用を始める人が増えていますし、私が証券マンだった15年以上前から「貯蓄から投資へ」と叫び続けています。預貯金ばかりと言われてきた日本人も資産運用の比率が増えてきているのではないでしょうか?
目次
日本の家計の預金額は?
気になる最新の日本人の現預金はいくらなのでしょうか?さっそく日銀の発表を確認してみたいと思います。
2020年6月末の現預金額は・・・
1,031兆円もありました!
金融資産総額では1,883兆円なので、54.7%が現預金ということになります。内訳を見ると投資信託が68兆円(3.6%)、株式が173兆円(9.2%)、保険が528兆円(28.1%)ということでした。投資信託はまだたったの3.6%だったんですね。日本人の金融資産1,883兆円のうち約3割の528兆円が保険だという事実は改めて驚かされます。
欧米と比べてみると?
では、他国と比べてみたいと思います。いまだに日本は預金大国なのでしょうか?
米国は現預金が13.7%、欧州は34.9%とやはり日本が群を抜いた預金大国である事がわかります。では、他国では預金の代わりになにを持っているのでしょうか?もちろん株と投資信託と債券です。米国は投資信託と株式で44.8%も占めています。債券も入れると50.8%と過半数を超えます。欧州は27.9%と日本の2倍を占めています。
ここで、日本だけでなく米国も欧州も保険が大好きなんだと気づきます。意外に思う方も多いのではないでしょうか?実はこれには理由があります。日本人の入る保険はほとんどが保険ですが、米国と欧州の保険は年金が占める割合が高いのです。実際は年金として投資信託を持っている比率が高いため見た目上保険の比率が高くなります。つまり、年金の部分も加味すれば実際にはさらに投資信託で保有している割合に差がつくということです。
預金比率が高い事は問題なのか?
ここまでで、未だに日本人の金融資産が預金に偏っている事が明らかになりました。しかし、だからといってなにが悪いのでしょうか?ハイテンションで資産運用ばっかりしているアメリカ人と、堅実に預金をしている日本人。日本人の方がしっかり人生のことを考えているようにも見えます。しかし、現実はとても厳しい結果を突きつけています。
このグラフは1998年から2018年までの20年間で、各国の金融資産がどれだけ増えたのかを示しています。
- 米国:2.7倍
- 英国:2.3倍
- 日本:1.4倍
20年間で米国の金融資産が2.7倍に増える中、日本の金融資産は1.4倍にしか増えませんでした。日本は失われた20年とか30年とか言われ、低成長の時代が続いていますが他国はそうではありません。相対的に日本の地位は下がり続けています。そんな中、日本人の誇りである金融資産ですら、貯金ばかりしていると相対的に存在感が薄れていくということです。
日本人はどうすればいいのか?
預金ばっかりしている事が、どんな結果を引き起こしているのかお分かりいただけましたでしょうか。ではどうすれば日本の沈下を止めることが出来るのでしょうか?
現預金1,000兆円の内、500兆円を投資信託にしたとします。そこで、いままで何度も説明している通り7%での資産運用を行なった場合、それだけで35兆円の収益が上がってしましまう事になります。もともと株と投資信託にしている241兆円を足した場合741兆円で計算すれば年間52兆円の富が生まれる事になります。つまり、ただ保有しているだけで、日本のGDPの約10%を稼ぐことが出来るのです。
日本人はまさに、「貯蓄から投資へ」を推進することが求められているということです。
1,000兆円の半分の500兆円で株を買ったとします。500兆円とは、世界を牽引するGAFAMですら買収できてしまう金額です。また、何かと話題のビジョンファンド50個分の破壊力を持つ金額でもあります。日本人が「貯蓄から投資へ」動くことが日本の希望かもしれません。
まとめ
今回は資産運用を日本人全体の視点で探究してみました。日本人は預金が大好きと言われていますが、本当にしっかり預金していることがわかりましたね。そして、同時に株・投資信託の比率を高める必要性も明らかだと感じます。
今回の話はあくまでも日本国民全体の話でしたので、ここで一旦みなさん個人の話に戻したいと思います。みなさんは資産運用していますか?もしまだ始めていないのであれば、金持ちMRさんシリーズから読み返してみてください。
すでに資産運用している方は、自分の金融資産の何%を株と投資信託にしているのかを計算してみてください。米国の平均水準には程遠いのではないでしょうか?
次に、収入の何%を資産運用に回しているのかを一度計算してみてください。名著「バビロンの大富豪の教え」では手取り収入の10%を貯蓄せよと言っていますが、できているでしょうか?
とはいえ、10%も投資に回せないという方も多いでしょう。その場合、まずは少額から始めることをお勧めします(私も1万円から始めました)。例え少額でも1日でも早く始めることでその後の展開が広がっていくからです。そして、その一歩が日本を救うのかもしれません…
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ロリー・マシロイ
証券会社勤務を経てMRへ転職。MR育成の際にお金の知識を教えることで、売れるMRに成長する事例を体験した。MRは専門知識は高い反面、お金や商品を扱うことがないことと、働く意味とお金の知識は密接に繋がっていることがその理由だと考え、このブログを通して多くのMRにお金の知識を伝えたいと考えている。
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