みなさんこんにちは!
お金の探究者ロリー・マシロイです。
2021年もお金の知識マッチョ目指してトレーニングしていきましょう‼️とか言って資産運用の話をすると、「株とか投資信託は損するかもしれない、安全な円預金で十分」とか「円預金と違って危険だけど、将来のために積立投資始めました」なんて言う方が多いです。
一見当たり前のことを言っているようですが、実はとても危険な思い込みをしています。それは『円預金=安全』です。
「え???円預金って安全じゃないの?」と言う声が聞こえてきます。はい、安全じゃありません。今回はそんな円預金しか持たないギャンブラー達へ警告を発したいと思います。
まずは、円預金がなぜ安全ではないかを解説したいと思います。
目次
円預金の危険性その①インフレ
これはよく聞く話だと思います。日本円の普通預金金利は0.001%が続いています。これは、インフレ率分そのまま資産価値が減っていくという事を表しています。
日銀が目指す2%のインフレが起きると1000万円あった預金の価値は一年後980万円の価値しかなくなります。インフレで物価が上がった分買い物できる量が減るからです。
デフレが続けば問題ないと思う方もいるかもしれませんが、物価は全ての商品が均等に変動するわけではありません。例えば、教育費のインフレ率は非常に高く、大学入学費用だけでも年率0.9%から3.1%で上昇しています。
つまり、教育資金を円預金や利回りが1%以下の学資保険などで貯めた方は、実際にお金が減っていたことになります。
このように、円預金はインフレに対して無防備なのです。
円預金の危険性その②デフォルト
デフォルトとは日本国が債務不履行に陥ることです。日本国の借金が1,000兆円を超える時にマスコミが大騒ぎしていたことを思い出します。2021年1月15日現在1,159兆円です。
日本国が債務不履行に陥った場合、日本円は紙屑になると言われています。しかし、日本国の借金はドル建てではなく円建てであり、自国通貨建て国債のデフォルトは考えにくいことから、デフォルトのリスクは相当低いとも言えます。
しかし、アルゼンチン、ギリシャ、直近ではレバノンなど世界中でいろんな国がデフォルトしているのも事実です。そういう国の方々は自国通貨ではなくドルなどの外貨で資産を蓄えています。我々もわざわざ一つの通貨に集中させる必要はないはずです。
円預金の危険性その③円安
外国株式や外債を保有すると為替リスクがあると言います。円以外の通貨で資産を保有していた場合、円高に振れた時に円に換算すると損をしたことになります。
では、円預金しか持たない場合は為替リスクはないのでしょうか?残念ながら為替リスクは円預金のみの場合もしっかりあります。では、円預金のみ保有している時に円安ドル高が進んだら何が起きるか考えてみます。
- 1ドル=100円の場合、100万円は10,000ドル
- 1ドル=120円の場合、100万円は8,333 ドル
このように、ドルに換算すると資産が目減りしているのがわかります。円安なので当たり前ですね・・・。海外旅行に行った時をイメージするとわかりやすいでしょうか。
また、日本は輸入大国ですので一生日本から出なくても円安になれば、輸入品の価格が値上がりします。特に日本がデフレ傾向で海外がインフレ傾向な状態が続けば、円しか持たない人からみると、どんどん値上がりしていくことになります。
インフレと同じように、皆さんの持っている円で買える量がどんどん減っていくわけですから、皆さんの通帳の金額は減っていなくても、資産は気づかないうちに目減りしていくのです。
日本人一人当たりGDPの闇
日本は未だにGDP世界3位の経済大国といわれています。GDPとはその国が1年間でどれだけ儲けたかということを表しているので、その国の豊かさを表すといえます。日本は世界で3番目に豊かな国ということになりますが、いまいち実感が湧きません。
そこで重要になるのが、GDPを人口で割って算出する「一人当たりGDP」です。我々国民一人一人の豊かさを示す指標になります。
日本はかつて「一人当たりGDP」世界2位でした。GDPは中国に抜かれたものの、未だに世界3位をキープしていますが、「一人当たりGDP」は世界29位まで落ち続けているのです。
韓国にも抜かれ、ニュージーランドよりも下です。日本人一人当たりの豊かさは我々の実感通りどんどん落ちてきているのです。
ここで改めて、3つの危険性を思い返していただきたいと思います。
- インフレ
- デフォルト
- 円安
円預金は安全だと思っている方は、この3つのリスクを正しく認識する必要があると思っています。日本の豊かさが失われていく中で、世界に目を向けず、日本円でもつのが一番安全だと信じることは難しいのではないかと思います。
最大の危険性は資産運用を始めない事
こんな説明をしても、「そんなこと言っても結局、株とか投資信託よりは安全なわけでしょ?」のように、預貯金よりも株や投資信託が危険という「常識」が”資産運用をやらない理由”になっている方が多いのではないでしょうか?
そもそも、円預金だけで蓄財していった場合、22歳から60歳まで年100万円円ずつ預金したとしても3,800万円です。ライフイベントごとの支出を考えると余裕のある老後を迎えることは難しいでしょう。
しかも、38年間でどれほどインフレが進むのでしょうか?3,800万円全て残すことができても、現在の半分以下の価値しかないかもしれません・・・
繰り返しますが『円預金=安全』は間違っています。間違っているどころか、100%損することが確定している最悪の資産クラスと言っても過言ではないと思っています。
確かに、日本で生活する上で円預金は必要ですし、生活防衛資金や、近い将来使う資金など、かなりの金額を円預金で持っていなければならないことも事実です。
しかし私は、『株を持っている人は金持ちになり、預貯金しか持たない人は貧乏になる』という考え方が、近い将来日本でも「常識」になると思っています。
まずはインデックスファンドで、「インフレに負けない、ドル建ての、円安で資産が増える」積み立て投資を始めてみてはいかがでしょうか?
まとめ
円預金しか持たないということは、
- 自分が死ぬまでデフレが続く
- 自分が死ぬまで日本国がデフォルトしない
- 自分が死ぬまで円高が続く
ということに賭けているギャンブラーということです。もちろん、このギャンブルが必ず負けるとは言いません。未来がどうなるかは誰にもわからないからです。
わざわざ円預金しか持たないというギャンブルをやめ、円預金以外の資産も持つという”新しい常識”に適応してはいかがでしょうか?
ロリー・マシロイ
証券会社勤務を経てMRへ転職。MR育成の際にお金の知識を教えることで、売れるMRに成長する事例を体験した。MRは専門知識は高い反面、お金や商品を扱うことがないことと、働く意味とお金の知識は密接に繋がっていることがその理由だと考え、このブログを通して多くのMRにお金の知識を伝えたいと考えている。
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